精神保健学 レポート設題(2) Aいただきました( ´ ▽ ‘ )ノ
【設題2】 精神保健における個別課題の取り組みについて述べよ。
<ポイント>
我が国の精神保健における個別対策の一つを取り上げて考察すること。
私はかねてより興味があった、統合失調症と地域保健の取り組みについて述べた。統合失調症は昔から相馬事件、ライシャワー駐日大使殺傷事件など、地域で騒動を起こす人が多く、また激烈な症状でもある。脱病院化がどのように行われ、どのように地域社会で支援を行っていくのかに非常に興味を持ったのだ。また、授業でも「事件のたびに法律が改正されている」と聞いていたため、調べてみたくなった。
統合失調症について、もっともリアルに理解できたのがこの本だ。
ボクには世界がこう見えていた―統合失調症闘病記 (新潮文庫)
- 作者: 小林和彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/10/28
- メディア: 文庫
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統合失調症を発病し、今もなおグループホームで暮らす青年の手記である。本書の中にもあるが、統合失調症の人が、たとえ症状の落ち着いた時期であるとはいえ、ここまで理性的に起こったことを記す本は大変稀有なのだという。発病の瞬間にはただただ、戦慄するしかなかった。教科書でしか読んだことがない、「薬を飲み続けなかった場合の再発率」についても、実際こうなのかと深く納得がいった。この病が、遺伝的な要素を持っているとはいえ、誰にでも起こりうるというのが恐ろしく思えた。
正直、統合失調症の患者さんを見る目が変わったと思う。これからは、無駄に彼らを恐れず、彼らがより良い人生を生きていけるように支援もできるだろう。そうした意味で、心理学を学ぶ一学生として、読んでおいてよかったと心から思う。
症状が落ち着いた現在、どのように暮らしておられるのかを1日の様子や収入、住まいの様子まで詳しく書いてくださっているので、レポートの中でも引用させていただいた。
他に使用したのはこちら
児童心理学の授業でもオススメされたのが「こころの科学」「そだちの科学」。レポートで使用したいテーマのものを、Amazonマーケットプレイスでちょこちょこ買っている。新しい言説、現場の声が読めるのが嬉しい。
こちらの福西先生の本はほんとうにわかりやすかった。
現場で実際に患者さんをたくさん見ておられるからこそのお言葉だったと思う。ちょっと古めだけれども、総合的に把握するのに良いと思う。
レポートははっきりいって不完全燃焼気味で、小林氏の著書を引いて「地域社会のサポートは進みつつある、今後も期待できそう」といったモヤッた終わり方になってしまったが、Aを取れたところを見ると、統合失調症関連書籍をしっかり読み込んでおいてよかったと思った。