心理学ほげほげ勉強日記

東京福祉大学の心理学部、通信教育課で学ぶ男のブログです。三十路にしてふたたび大学に通うとは……どこへ向かおうとしているのかはともかく、勉強したことをまとめるです。

【読んだ】『統合失調症の責任能力 なぜ罪が軽くなるのか』

何か事件が起こるたびに「刑事責任能力の有無も含めて」云々と言われているけど、それじゃ被害者も浮かばれないよね……((((∪ ´ω` )))) とつい思ってしまう。では、精神の病と罪はどのような関係にあるのだろう?と思って読んだ本。

 

統合失調症の責任能力 なぜ罪が軽くなるのか

統合失調症の責任能力 なぜ罪が軽くなるのか

 

刑事事件の精神鑑定を行う精神科医としての立場から、統合失調症を発症した人が起こした事件について述べた本です((((∪ ´ω` ))))

昨今の厳罰化とその原因、動向をふまえた上で、統合失調症を患った人が起こした事件がなぜ心神喪失(責任無能力)と判定されるのか、そして今後の展望について述べられています。

 

自分としては、統合失調症責任能力の考え方について、3つの事件の詳しい鑑定書が掲載されているところがとても勉強になりました。3件の内訳は、無差別大量殺傷事件、殺人(被害者は親)、窃盗。特に無差別大量殺人と殺人の2件については、本人の生育歴や現病歴、事件のあらまし、考察などがつぶさに綴られており、病気の進行具合、症状の現れ方、幻聴の様子などが詳しく綴られています。統合失調症の人が殺人を起こすとき、こういう経緯を経て犯行に至るのか……という点が非常に生々しく、学ぶところが多いと思います

 

こうした本を読むと「自分の身内、また親しい友人が発症したらどうすればいいのだろう」と考え込んでしまいます((((∪ ´ω` )))) 脳科学の本を読んでいたら、統合失調症の発症率は100人に一人とのことで、想像以上に多い((((∪ ´ω`; )))) 学年にひとりはいるレベルじゃないか。

早期治療が好ましく、薬物など適切な治療なくしては寛解することはないと勉強はしました。が、病識のない本人を、病院に連れていくことはできるんだろうか。妄想や幻聴が激しくなってきたとき、「それは妄想だ」「幻聴だよ」と、きちんと伝えるなどの正しい対処ができるんだろうか……自信ないです((((∪ ´ω` )))) できなかったときはどうしよう……((((∪ ´ω` ))))

 そして三十路・独身・ひとり暮らしの自分がなったときはいったいどうすりゃいいんだか……(´;ω;`)

 

それと私見だけど、統合失調症などの精神病患者や、精神科病院通院歴のある人が犯罪を起こした場合、マスコミでは大きく取り上げられることが多いように思えるのですが、どうでしょうか。統合失調症の場合、犯行は衝動的に行われ、残忍さが見られることも多く、現場から逃げずにうずくまっているなどセンセーショナルな見え方であること、また精神を患った人への恐れなどが影響しているのかもしれません。ただ、犯罪心理学的観点から見た場合、統合失調症患者が起こす事件は相対的に見て、決して多くはないことを心得ておく必要もあるんじゃないかな……まとまらなくてスマン