人格心理学 科目終了試験設題(1)
人格心理学 科目終了試験設題(1)類型論を1つ挙げ説明せよ。うん簡単だね!(*´∀`*)
<類型論>とは
一定の原理に基づいて典型的な性格を設定し、それにより多様な性格を分類し、性格理解を容易にしようとする立場。タイプ論。
<類型論の長所>
一定の理論的背景の上に構成され、典型例が明示されている→性格を直感的・全体的に把握しやすい。また個人の刺激に対する反応や人間関係における行動を予測しやすくなる。つまり、カウンセリング(心理臨床)や実際の人間関係へ応用しやすいということになる。
<類型論の短所>
少数の型に分類する際に、中間型や移行型が無視されやすく、性格を固定的に考えやすい。
<パーソナリティ理論における類型論>
<類型論の原初>(ギリシア時代)
- ヒポクラテスの四大体液説(血液・粘液・胆汁汁・黒胆汁)
- ガレノスの体液理論(多血質、粘液質、胆汁質、憂鬱質)
<代表的な性格心理学の類型論>(20C前半ドイツ)
★パーソナリティ理論はガレノス以降は発展せず、再び注目されたのは近代以降である。この頃、個人の性質やあり方に関心を持たれることが多くなってきたからである。科学的心理学の勃興と同じ時代でもあった。
★科学的心理学におけるパーソナリティ理論は、類型論から始まる。精神医学との関係が影響している。
★その後、類型論は特性論の勃興により厳しい攻撃(オルポートやミッシェルらによる)をうける。
オルポート「(類型は)人や自然のうちに存在するのではなく、観察者の目の中にある」
若林「類型は『箱』というより『焦点』なのだ」
★文化心理学や質的研究の領域で類型論的理解が復活しつつある。類型論=静的な分類箱としてとらえるのではなく、時間的変化を含む焦点化の枠組みとして捉えるなら、類型論にも新しい可能性が出てくるかもしれない。
試験では下記のうちどれかを説明する予定。
<カール・グスタフ・ユングの類型論(タイプ論)>
- 外向型・内向型の心理的向性(ベクトル)
- 思考・感情・感覚・直感(基本的精神機能)
上記2つを組み合わせることで8つのタイプを仮定した。詳細は下記の通り。
- 外向型:リビドー(精神的エネルギー)が外に向いている
- 内向型:リビドー(精神的エネルギー)が内に向いている
- 思考タイプ:知的判断や概念的つながりを大切に判断するタイプ
- 感情タイプ:好き‐嫌い、快‐不快により判断するタイプ。主観的経験で価値付ける
- 感覚タイプ:感覚器官を通して現状把握をするタイプ
- 直観タイプ:物事の現実属性よりもその背後にある可能性をとらえる
<エルンスト・クレッチマーの体型性格論>
<W.H.シェルドンの発生的類型論>
- 内胚葉型(内臓緊張型・誠実性)
- 中胚葉型(体型緊張型・大胆性)
- 外胚葉型(頭脳緊張型・過敏性)
<シュプランガーの価値類型論>
- 理論型
- 経済型
- 審美型
- 権力型
- 宗教型
- 社会型
<リースマンの社会的性格類型>
- 伝統指向型
- 内部指向型
- 他人指向型
<参考書籍>
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