心理学ほげほげ勉強日記

東京福祉大学の心理学部、通信教育課で学ぶ男のブログです。三十路にしてふたたび大学に通うとは……どこへ向かおうとしているのかはともかく、勉強したことをまとめるです。

心理療法概説 科目終了試験(3)カウンセラーの3条件について

心理療法概説 科目終了試験(3)カウンセラーの3条件について

<ポイント>

  1. 治療的パーソナリティ変化の必要にして十分な条件
  2. 6条件
  3. 一致(純粋性)
  4. 無条件の肯定的配慮(受容)
  5. 共感的理解(共感)

<まとめ>

 

ロジャーズのセラピー理論は、技術よりもその背後にあるカウンセラーの態度の重要性が強調されている。

 

治療的パーソナリティ変化の必要にして十分な条件

→建設的なパーソナリティ変化が生じるためには、6つの条件が存在し、かなりの期間継続することが必要。

 

6条件

  1. 2人の人間が心理的に接触している。
  2. クライエントは不一致の状態で、傷つきやすく不安な状態である。
  3. セラピストはこの関係の仲で一致しており、統合されている。
  4. セラピストはクライエントに対して無条件の肯定的配慮(無条件の積極的関心)を経験している。
  5. セラピストはクライエントの内的枠組みに共感的理解を経験しており、その経験をクライエントに伝達するように努力している。
  6. セラピストの共感的理解と無条件の肯定的配慮をクライエントに伝達することが、最低限達成されること。

ロジャーズが挙げた上記の6条件のうち、カウンセラーの態度条件は3、4、5である。

それぞれの要点を下記に記す。

 

★統合

→関係におけるセラピストの純粋性という。「純粋な」とはロジャーズが好んで使う言葉であり、セラピストが関係の中で自分自身であること、純粋で偽りのない姿で真実でいることである。

 

★無条件の肯定的配慮

→クライエントの態度がどんなに否定的(肯定的)であろうと、その瞬間瞬間の相手をそのまま受けとろうと自分自身を模索していくこと。

 

★共感的理解

→クライエントの怒りや恐怖、混乱をあたかも自分自身のものであるかのように感じ取り、一方で自分自身は恐怖や混乱の中に巻き込まれないようにすること。

 

※以上の必要十分条件は、ロジャーズによれば神経症、精神病のクライエントにはあてはまると考えられている。ただし現実的には、境界例、分裂病にはかなり難しい。

 

 

やさしく学べる 心理療法の基礎

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