老年心理学レポート Aいただきました(*´∀`*)
老年心理学レポート!!Aいただきました!
スクーリングではまさに老年!という方もいらっしゃいますが、そうした方はいろいろ身につまされたりするんだろうか……
と思って気づきました。僕にも発達心理学の成人初期あたりにあてはまっているわけで!! いやもうそろそろ結婚して子ども作って親密性対孤立あたりの発達課題にチャレンジしとかなくちゃいけないわけで(;´Д`A シャレになんねえええ!! 結婚のケの字もないんですがエリクソン先生こういう場合はどうしたらよいのでしょうか!?
と軽く混乱したところでレポートまとめまーす!
老年心理学レポート『生涯発達の観点から、高齢者の発達課題について述べよ。』
★前提
発達心理学が研究され始めた当初は、発達心理学は上昇的変化(子ども~青年期)が対象だった。
↓
昨今では「生涯発達」という観点から成人の発達をとらえる考え方が中心に。
※成人の発達は、子どもの発達よりも社会的・文化的な影響を強く受けるという特徴がある。
という話が前提としてありましてー。
★高齢者とは
- 国際的には65歳以上とされている。
- ただし人によっては90歳以上まで生きたりするので、高齢者と一口に言っても年齢h30歳近くも開きがある可能性がある。年齢にも経験にも大きな開きがあることを把握しておくこと。
★高齢者と呼ばれる期間の諸課題や諸問題
- 人格の生涯発達
高齢者は一般的に「頑固」「気難しい」「融通がきかない」とされることが多い。ただしこれらは社会的役割の喪失、配偶者の喪失などと合わせて説明されることがほとんどだったが、昨今の研究によれば、高齢者特有の人格はないことがわかっている。もともとの性格が、加齢によりさらに強調されるだけである。(つまり、頑固な人はもともと頑固) - 知能の発達
高齢になったからといって知能のすべてが衰えるわけではない。結晶性知能の衰えは比較的緩やかで、むしろ蓄積した知識や経験を武器に高齢になってからも会社経営や学問の世界で活躍する人は多い。流動性知能は60代以降で急激に低下するものの、総合的に見れば決して急降下というわけではない。 - 言語の発達
語彙や知識など経験の厚みによる知識は増加する。ただ一方で喚語困難から伝えることが困難になり、おっくうがるようになる。 - 配偶者との死別
- 臨死
- 経済的基盤の揺らぎ
上記のようなものがQOLに大きな影響を与える。
★エリクソンの発達課題
高齢者の発達課題……「統合対絶望」
統合とは、人生の良い面も悪い面も含めて受容し、心の中で再構造化すること。エリクソンによれば、統合ができている人は死の受容がスムーズであり統合ができていない人は死の需要が困難であるとされている。
(自分が理解したことを補足的に書いておきます)
だれしも、すべて思い通りに夢や目標を叶える人はいない。喜びもあれば失敗や後悔もあるはずだ。起こったことのすべてを良いも悪いも受容し、意義があったと再認識する。すると未来へも配慮が広がり、対人関係や家族や地域を超えて人類への愛へとつながる。
しかしもし、体が衰えてきたことや、目が見えづらくなってきたこと、死を恐れたりと、人生をありのままに肯定しがたいこともある。もはや会社を去ったのに、過去の自分の役職から抜け出すことができない人もいる。そうなってしまうと「自分は何のために生きているんだろう」という否定的な気持ちしか浮かばない。当然、老年期にある自分を認めようという気分にはならず、死を恐れるだけの「絶望」という状態になる。
統合と絶望は、拮抗し合いながら長い年月で次第に発達していく。対立や違いを緊張関係としてとらえるのではなく、どちらも大切だと思うことをエリクソンは「英知」と呼んだ。
★エリクソンへの反論
ヴァイラントはエリクソンの考え方を「一面的な理想論」とした。ヴァイラントの説は下記の通り。
↓
人はたいていの場合、統合の状態にまで至っているのではなく、「成熟した防衛機制」によって日々を乗り切っている。(抑圧によって危機を忘れあたり、自分に言い訳をして合理化を行うなど)
こうした人々はエリクソンの言うところの「統合」ではないが、だからといって人生に「絶望」しているわけではない。
近藤(2011)「あえて言うなら人生の総括とあきらめ、そしてその反対の極として後悔になるであろう」
★「英知」とは
バルテス「(英知とは)複雑さや不確かさを含むような、人が生きていくうえで出会う問題に対して、すぐれた洞察や判断を可能にしてくれる熟達した知識」
ただし、実際に調査を行ってみると、完全に「英知」たるものを身に着けている人はいなかった。
これをどう考えるか。「統合」は確かに理想的だが、そもそも完全に獲得することは難しい。考え方を持ち続けるのは良いが、強要すべきものでもない。
★キューブラー・ロス「死の受容」
キューブラー・ロスは、死にゆく人の心が揺れ動きながらも一定の方向性と目的性を持っていることを見出し「死の受容の五段階説」にまとめた。死の受容の五段階説は下記。
これらは順番に生起するわけではなく、行きつ戻りつがある。また本人のパーソナリティや人生観によってスピードは変化する。
さらにいえば、この5段階の間、共通して流れ続けているものは「希望」である。
★シュナイドマンの反論
5つの段階をふむのではなく、さまざまな感情が入れ替わり立ち代わりに現れては消えるとした。この揺れ動きの中で葛藤が表面化するとも。
★まとめ(僕の主観です!)
- 高齢化社会の中で、人は統合にかける時間も長期化した。昔よりはじゅぶんに発達しやすくなった。
- ただ、長期化により「絶望」のほうを深めてしまう人もいるだろう。
- 今後も高齢化が見込まれる中、高齢者のより高いQOLを実現するために、統合や死の受容のプロセスを理解し支援する必要がある。
- そのためには「統合すべき」「死を受容すべき」といった過度な理想化を避けねばならない。
- 自分が高齢者になったときは「エイジレス・セルフ」(※)を目指したい。
(※)エイジレス・セルフとは
さまざまな体験をつむぎ直し、新たな意味を 見つけることで年齢相応のアイデンティティを持つ人。
★参考文献でーす!!
ライフサイクルからみた発達の基礎! 東京福祉大に編入学して、よく使った本ベスト5には入るね!すごくわかりやすくまとまっている本。いろんな教科で使える。
これもいろんな教科でめちゃくちゃ役立った本。買って良かった。
大好きなキーワードシリーズの本。発達心理学のレポートでは全然使わなかったのに、他の教科ではよく使ったw
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教科書でーす!どうでもいいけどこの本の表紙、ちょっと狂気入ってるよねw
まだ絶版のままかな?
マーケットプレイス(中古)で出ていたら、ぜひおすすめの本。何の気なしに買ったら、すごくわかりやすかった。