学習心理学 科目終了試験設題(3)
学習心理学 科目終了試験設題(3)
「学習性無力感について」
※私が試験用にまとめたものです。一生懸命まとめはしましたが、これ1本に頼らず、ご参考程度にしておいていただければと思います。
<学習性無力感とは>
努力すれば成果が得られることを、随伴性の学習という。
努力しても成果が得られないことを、非随伴性の学習という。
学習性無力感とは、客観的な非随伴性の学習が、非随伴知覚を生み、別の新しい状況に対しても不適切な汎化を庄司、無力感が形成されることである。
つまり、強制的だったり、逃げることができない経験が繰り返された結果「何をしても抗えない」というネガティブな感情が生じることにより、解決への試みよりも諦めが優先されるようになる。
<セリグマンとメイヤーの実験>
セリグマンとメイヤーは、統制不可能の(=逃げられない状況で)電気ショックをイヌに与える実験を行った。その結果、繰り返し統制不可能な電撃を与えられたイヌは、別の統制可能な状況(=逃げられる状況)にいても、電撃から逃れようとせずにうずくまったままだった。
これは、電機ショックが逃避不可能なものであり、自分の行動が無力であると学習したことを示す。
<学習性無力感の影響>
・動物にとって、食欲や性欲の減退、潰瘍の形成、体重減少、脳内化学物質の変化など、生理的過程への波及を含めた大きな影響がある。
・愛する者の死、仕事における失敗など、人間の抑うつにおいても同様のメカニズムが働くことがある。
<学習性無力感の展開>
ドゥエックは、学業不振対策として、教育の領域に学習性無力感の問題を適用した。帰属変更プログラムの導入である。
<行動療法では>
人間の行動の大部分は条件づけにより習得、維持される学習行動であることに着目し、学習性無力感を含む病的行動の多くが学習行動であると考えた。そして、反応と環境刺激の新しい関係を成立させることにより、病的行動を除去しようとするのが行動療法である。
★参考にした本まとめ
学習の心理―行動のメカニズムを探る (コンパクト新心理学ライブラリ)
- 作者: 実森正子,中島定彦
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- 作者: 中島義明,子安増生,繁桝算男,箱田裕司,安藤清志,坂野雄二,立花政夫
- 出版社/メーカー: 有斐閣
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グラフィック学習心理学―行動と認知 (Graphic text book)
- 作者: 山内光哉,春木豊
- 出版社/メーカー: サイエンス社
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