心理学ほげほげ勉強日記

東京福祉大学の心理学部、通信教育課で学ぶ男のブログです。三十路にしてふたたび大学に通うとは……どこへ向かおうとしているのかはともかく、勉強したことをまとめるです。

労働法 科目終了試験(5)時間外労働および休日労働について

 

<ポイント>

労働基準法は週および1日の労働時間上限を規定する。しかしそれを絶対の遵守条件とした場合、円滑な企業活動ができなくなる。では労働法令はそうした場合についてどのような手だてを用意しているのだろうか。

 

労基法上では、法定労働時間を下記としている。法定労働時間を超えて時間外労働をさせると刑罰が課され、法定労働時間を超える労働時間を定める労働契約はその部分が無効に。

・1週の最長労働時間数…40時間

・1日の最長動労時間数…8時間

 

労基法上の労働時間と判定されるのは下記

・実労働時間

・準備・後始末の時間

・手持ち時間

・更衣・洗面の時間

・準備体操の時間

 

●柔軟な労働時間制度を可能にするために、労基法上、法定労働時間制の弾力化の制度が創設された。

 

①変形時間労働制

・仕事のあるとき、客のいるときが働き時で、業務の繁閑が比較的大きいサービス業等において、労働時間を効率的に配分することができる。

・特定の週・日の所定労働時間が法定労働時間を超えても法的には時間外労働時間とされない(割増賃金の支払い義務は生じない)

・妊産婦や年少者への適用制限、育児・介護従事者への配慮が求められる。

 

★1週間単位の非定型的変形性

・日ごとの業務に大きな繁閑が生じることが多く、それが定型的に定まっていない小売業、旅館、飲食店で常時30人未満の労働者を使用する事業場に限定。

・1日10時間まで。

 

★1ヶ月以内の変形労働時間制

・月初・月末・特定週などに業務が忙しくなる職場を想定した変形制

・労使協定の締結と届け出は変形労働時間制を労基法上適法とする効果だけをもつもの

・労働者にその労働時間制にそって働くことを義務づけるには就業規則などで内容を定める必要がある

・業務スタイルを特定しておく必要がある

 

★1年以内の変形労働時間制

・特定の季節や特定の月に業務が忙しい職場での利用を想定

・季節的な業務の繁閑のある事業場において季節単位での労働時間の効率的配分を可能にする目的で3ヶ月以内の変形労働時間制として導入される

・対象期間が長期なので、所定労働日の上限、1日・1週間の所定労働時間数の上限、連続勤務日数の上限がある。

 

フレックスタイム制

一定期間の総所定労働時間数を単位期間の法定労働時間数の総枠内で定めておいて、各労働日の出勤時間と退勤時間の両方と労働時間数を個々の労働者の自主的な決定にゆだねることで法定労働時間を弾力化するもの。

・本質は労働時間の配分について、労働者の自主的決定を確保することを本質とする

・育児・家事を行う労働者の自由度の高い働き方を可能に

・ワーク・ライフ・バランスの観点からも◎

 

●ホワイトカラーの労働

労働時間の補足や算定が困難あるいは不適切であるホワイトカラーの労働時間の算定には「みなし」制が導入されている。

 

裁量労働みなし制は2つ

・事業場外労働みなし制

 →職場外で働いている外勤営業マンなどの販売職ホワイトカラー

・事業場外労働みなし制と仕事の仕方などについて労働者の再領土が大きい裁量労働に従事するホワイトカラー

 →取材記者など

 

★増加するホワイトカラー

・経済のサービス化→ホワイトカラーの増加

→勤務管理において、労働時間による管理から成果による管理(成果主義的管理)への変更を余儀なくされることになりそう

 

・みなし制を超えてホワイトカラーの一定部分を適用除外とする日本版ホワイトカラー・エグゼンプション→反対を受けて労基法改正法案の上程を断念

 

●残業の法ルール

・現行法上、時間外労働が許されるのは3種

 ・災害などの非常事由による臨時の必要がある場合

 ・公務のために臨時の必要がある場合

 ・三六協定による場合

 

三六協定

・時間外労働の具体的事由、業務の種類、労働者の数、協定の有効期限について協定する必要がある。

厚生労働大臣が定める時間外労働時間の延長の限度に適合する必要がある。

・時間の限度もある。

三六協定それ自体は個々の労働者に時間外労働を義務づける根拠とはなりえない。

 

●割増賃金

使用者は法定時間外。休日や深夜に労働者を働かせた場合、割増賃金を払う必要がある。

 

●労働時間ルールが及ばない働き方

 

 

ベーシック労働法 第5版 (有斐閣アルマ)

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基礎から学ぶ労働法〈1〉労働法総論・個別的労働関係法

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労働法 科目終了試験(6)労働災害の保障について

<ポイント>

 

使用者は労働者の安全を守る責務がある。しかしそれでも労働事故は起こる。そうした場合、労働者への保障はどういうことになるだろうか。歴史的考察を含め、制度的な枠組みを理解する。