心理学ほげほげ勉強日記

東京福祉大学の心理学部、通信教育課で学ぶ男のブログです。三十路にしてふたたび大学に通うとは……どこへ向かおうとしているのかはともかく、勉強したことをまとめるです。

【メモ】IQ25の知的障害者による犯罪

難しい問題だ。36歳、IQ25の男が何度も自動車盗難を繰り返し、京都地裁により無罪となった。再犯を繰り返す障害者は、社会の中でどう扱うのが本人、また周囲の人にとって幸せと言えるのだろうか。

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 男は京都地裁での精神鑑定によって知能指数25と判定された。厚生労働省の基準では、4段階のうち2番目に重い「重度」の知的障害者だ。

 法務省矯正統計によると、24年の新規受刑者2万4780人のうち、知的障害の疑いがあるとされる知能指数70未満の人は5214人。全体の21%だ。

 一方、厚生労働省の23年度の推計では、全国の知的障害者数は74万1千人。先の法務省統計と照らせば、犯罪者は0・7%にすぎない。知的障害者が犯罪をする傾向にあるわけでは、決してないのだ。 

 

知的障害者=犯罪を犯しやすい、という傾向はない。

専門家でも累犯障害者については、意見が分かれている。安易に社会に戻してはならないというのが元検事。一方、刑務所ではなく社会の受け入れを目指すのが大学教授。

 

 元最高検検事の土本武司・筑波大名誉教授(刑事法)は「再犯の可能性が高ければ、安易に社会に戻すことこそ無責任。障害のみを理由に犯罪を見過ごしてはならない」と指摘する。

 石塚伸一龍谷法科大学院教授(刑事法)は「善悪の区別がつかなければ刑法の範囲外。後見人をつけるなど福祉による監督強化と、本人の努力が必要だ」とした上で「刑務所に閉じ込めるという発想ではなく社会が寛容に受け入れることが望ましい」と語る。 

 

累犯障害者

再犯を重ねる障害者のこと。刑務所を出所した後で犯罪に手を染め、刑務所に戻ることを繰り返す知的障害者を指す場合が多い。平成18年度の厚生労働省研究班による調査では、服役中の知的障害者の約7割が再犯者とされている。同年に元衆議院議員山本譲司氏が同名の著書を出版し、社会問題になった。

 

こちらは障害の様子。精神年齢は4歳とのこと。

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専用病棟の様子

近畿では昨年、3月に大阪府立精神医療センター(同府枚方市)で新病棟が増床され、11月には滋賀県立精神医療センター(同県草津市)が新設された。平成22年8月開棟の国立病院機構やまと精神医療センター(奈良県大和郡山市)を含め、3施設が稼働中だ。

 このうち、府立精神医療センターは新病棟を建設して5床から33床に増床した。新病棟は逃走防止のため周囲は高さ3メートルの二重フェンスに覆われ、玄関には警備員が常駐。個室の窓も10センチしか開くことはない。