カウンセリングの基礎:授業の復習(2)
★「カウンセリングの基礎」はスクーリングのみの授業です(*´∀`*)
★レポート・科目終了試験はありませんが、勉強として授業で学んだことをまとめています(*´∀`*) ハイッ!勉強熱心な三十路です!
<行動療法>
・行動の獲得
アイゼンク「あらゆる行動は学習によるものであって、神経症でさえ、それは何らかの理由で不適応的に学習された行動パターンであるにすぎず他の行動学習とはなんら区別されるものではない」
★目に見えないもの(精神など)は見ない
※アイゼンク(1916〜1997)
モーズレイ病院にて人格心理学、行動療法の基礎研究と臨床研究に従事し多くの業績を残した、アイゼンクの主な研究は、パーソナリティ理論と測定、知能、社会的態度、行動遺伝学、行動療法である、人間の行為は、生物的要因と社会的要因の双方によって決定されるという生物社会的視点が、アイゼンクの考えと研究の方向性の基本となっている。(『心理学辞典』有斐閣より)
<古典的条件付け(レスポンデント条件づけ)>
・条件付けの成立……生理学者パブロフ
・条件付けとは俗にいう条件反射のことであり、そのメカニズムは新しい行動を獲得するためにある条件を与えること。
えさ(無条件刺激)→唾液(無条件反応)
えさ(無条件刺激)+音(条件刺激)→唾液(条件反応)
<さまざまな条件づけ>
・強化とは無条件刺激と条件刺激の対呈示を繰り返すことにより条件反応の強度が強められること。
※「強度が強められる」とは、唾液を出すまでの時間が短くなるなど、強化のスケジュールが増すこと。(「唾液が必ず出る」ではない)
・消去とは条件付けの完了後、条件刺激を対呈示せず、無条件刺激のみ呈示すると条件反応が消失すること。
<さまざまな条件づけ>
・汎化とは条件刺激と類似の刺激においても反応が生じる現象。汎化の効用は、類似の経験への適応性。たとえば、スマートフォンを機種変更しても使えること。
・弁別とは、適切な条件刺激に対してのみ条件反応が生じ、また別の刺激には条件反応が生じない状態。弁別の効用は、汎化反応が制限され、より適応性がましていくこと。弁別のためには反応の分化が必須の要件となる。
<古典的条件づけの例:ワトソンの条件恐怖の実験>
ワトソンは生後9ヶ月の男児・アルバートに白ネズミと金属板による大きな音を対呈示した。結果は、当初は好きだった白ネズミを見せただけで泣き出すようになった。さらに白ネズミにとどまらず、類似の刺激であるウサギやイヌ、毛布の塊に対しても汎化していった。
★ちなみにワトソンは、ヒトとそれ以外の動物とを同一の地平におき、公共性をもつ客観的データとしての行動を強調した考え方で多大なる影響を与えた。37歳の若さでアメリカ心理学会の会長に就任したことからもその功績のほどがうかがえる。ただしパブロフの条件反射説をもとに刺激と反応を実験するために、人間の赤ちゃんを実験対象にしたことを非難され、さらに離婚直後に助手のレイナーと再婚したことも非難され、1920年に大学を辞する。その後、広告代理店のトンプソン・カンパニーに市場調査員として採用され、心理学の考え方を持ち込み、功績をあげて副社長にまでのぼりつめた。
<オペラント条件付け(行動主義心理学者・スキナー)>
スキナー箱とは、ハトやネズミといった動物を入れることを前提とし、内部にエサ皿とその上にバーを配置した箱のこと。
オペラントとは「自発的な」という意味で、動き回る→たまたまバーを押す、という行動をオペラント行動と言う。結果として、えさという反応(報酬)が得られる。
オペラント条件づけとは、自発的な行動に対する賞罰(の増減)により行動が決定されることである。報酬と罰をひっくるめて強化子という。
<古典的条件付けとオペラント条件付けの違い>
- 古典的条件づけは応答的・受動的
- オペラント条件づけは自発的・主体的
<観察学習ーモデリング>
・観察学習とは、直接学習せずともの他者の行動や経験を観察することで新しい行動を獲得する方法のこと。
バンデューラが行った観察学習(モデリング)の実験場面では、大人の暴力をみた子どもは大人と同じ行動を示したのに対し、見なかった子はほとんど同じ行動が見られなかった。モデルがほめられると子どもの攻撃行動が増え、罰を受けると減っていたことから、代理強化として攻撃行動を強めることになる。→大人がどういう行動をするのか、子どもはつぶさに見ている。
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