心理学ほげほげ勉強日記

東京福祉大学の心理学部、通信教育課で学ぶ男のブログです。三十路にしてふたたび大学に通うとは……どこへ向かおうとしているのかはともかく、勉強したことをまとめるです。

『新・心理学の基礎知識』はスゴ本

ずっと行きたかった心理学部に編入学したものの、教科書は想像以上に難解な用語だらけ。とりあえず教科書を1冊読み切ってみたものの、1冊に10日もかかってしまった。レポートを書くためには、教科書以外に5冊は読めとある。これじゃ卒業までに20年くらいかかっちゃうよ(∪ ´ω` )

……と危機感を覚えたところで、図書館で借りてみたこの本。

 

新・心理学の基礎知識 (有斐閣ブックス)

新・心理学の基礎知識 (有斐閣ブックス)

 

 

レポートや試験の設題になりそうなテーマが、オールジャンルにわたり1冊にまとまっている。基本的に1テーマあたり1〜2ページなので、概念をコンパクトに理解するためにも役立った。あまりに気に入ったので「これは借りている場合じゃない」と自分で購入したくらい。心理学に限らず、専門書はどれも高価なものだが、ボリュームを考えるとこれはかなりお手頃価格だと思う。

<出版社の説明>

最新の心理学の動向を踏まえて全面的に刷新。精選された基礎知識を第一線の研究者が問題・解答形式で平易に解説する。学習を進めるうえで役立つ関連問題や参考文献,キーワードなどの要素を新たに組み込み,さらに使いやすくなった。心理学を学ぶ学生・大学院生に必携。

<目次>

第1章 歴 史=佐藤達哉

実験心理学心身二元論と心身問題/20世紀の3大潮流/ゲシュタルト心理学/野生児研究と知的発達障害児研究の黎明/発達心理学の歴史/臨床心理学の起源と発展史/性格心理学の歴史/日本の心理学史/不正行為と倫理

第2章 感覚・生理・神経心理=立花政夫・河内十郎編

脳の構造と機能/混色の原理/色覚の理論/色覚異常と混同色奇跡/視力/聴覚系/音の大きさと高さ/音の大きさと高さ/音源定位/幻肢/活動電位の発生機序/化学シナプスの伝達/睡眠と脳波/事象関連電位/視覚電動路とその障害/視角系の受容野/ポリグラフ検査/病巣局在法/失語症/失行/失認証/分離脳/無視症候群/純粋失読/全頭全野

第3章 知覚・人間工学=中島義明・日比野治雄編

感覚と知覚/知覚研究の意義/知覚研究における心理学的アプローチと生理学的アプローチ/近刺激と遠刺激/閾と閾下知覚/視覚発達とその阻害/知覚の特性/光の波長と色の知覚/単一変数の原理/色の恒常性/色の現れ方/刺激と知覚体験/盲点における充填・補完/主観的輪郭/コントラスト感度関数/運動情報処理の階層性/運動情報処理の階層性/視覚世界の安定性/奥行き知覚/知覚=運動協応/ピッチ知覚/視聴覚の相互作用/聴覚を用いたコミュニケーション/味覚の説明と基本味/知覚特性とその利用/知覚研究とユニバーサル・デザイン

第4章 学習・行動=坂上貴之・今田純雄編

行動主義の誕生とその発展/行動の数理的モデルの発展/生得的行動/オペラント行動とレスポンデント行動の相違/学習の一般法則と生物学的制約/古典的条件づけの基礎/古典的条件づけの理論/強化スケジュールの意義/弁別と般化/選択行動とセルフ・コントロール/強化相対性/嫌悪刺激と行動制御/観察学習/運動系列の学習と統制/比較認知/カテゴリー学習/動物と言語/高次の学習/状況的認知論と学習/学習性無力感の基礎とその発展/応用行動分析の手続と技法

第5章 記憶・認知=箱田裕司編

トップダウン処理とボトムアップ処理/並列分散処理/ローカル処理とグローバル処理/顔人認知の特殊性/早期選択説と後期選択説/視覚的探索/自動的過程と制御的過程/再生と再任の検索過程/行為の記憶/展望的記憶と階層的記憶/顕在記憶と潜在記憶/記憶の変容とスキーマ/気分依存記憶と気分一致記憶/処理水準も出る/プロダクション・システム/宣言的知識と手続的知識/認知地図/イメージ論争/メタ認知/活性化拡散モデル/アクション・スリップ/ソース・モニタリング/事後情報効果/情動的出来事の目撃証言/記憶の障害/虐待経験の記憶論争/協同的認知/加齢と記憶

第6章 思考・問題解決=多鹿秀継編

思考と問題解決/問題解決の過程/よく定義された問題と明確に定義されていない問題/問題解決を促進・抑制する要因/領域一般の知識と領域固有の知識/物理学の問題解決/物理学の問題解決/カテゴリーと概念/カテゴリーの種類/機能推理と概念的変化/演繹推理と帰納推理/類推/コネクショニストモデル/四枚カード問題/プロスペクト理論/仮説の検証と反証/他視点取得/素朴理論/ヴィゴツキーの理論/因果推論/認知的制約

第7章 言語・コミュニケーション=徃住彰文・柏崎秀子編

言語に関わる心理性/言語のモジュール性/表意文字表音文字/単語音声の認識/統語解析/単語・文・テクストの表象/文章理解/対話の意図/自己中心語/言語相対性仮説/メタファ/母国語の獲得/類人猿の言語能力/神経言語学/教室のコミュニケーション/第二言語の習得/バイリンガルのタイプ/コミュニケーションの始まり/発話に伴うジェスチャー/障害児の言語獲得

第8章 感情・動機づけ=赤井誠生・荘厳舜哉編

情動と感情/情動の回路/心と行動の神経科学的説明/感情の生理的指標と主観的状態/情動の処理論/感情と認知/不安と恐怖/自存感情/脳の性差/表情のコミュニケーション理論/感情の社会的関係調整機能/動機付けの概念/動機付けの概念/動機付け研究の歴史/一時的欲求/二次的欲求とその獲得/成功不安/認知的動機付け持論/コントロール概念/自己実現の理論/内発的動機づけ/葛藤/欲求不満への対処

第9章 パーソナリティ・知能=子安増生・二宮克美編

パーソナリティの定義とパーソナリティ研究の意義/パーソナリティ理論/特性論とビッグ・ファイブ/パーソナリティの一貫性/パーソナリティと適応/多重人格と虐待/分化とパーソナリティ/パーソナリティの測定方法/パーソナリティ検査の条件と社会的・倫理的問題/自己のパーソナリティ認知/パーソナリティの社会化・個性化/パーソナリティとジェンダー/知能検査と社会/知能検査の表現法/知能を白める方法/知能研究と因子分析/知能の変動/社会的知能/知能の鼎立理論と多重知能の理論/知能の発達と老化/痴呆症と知能の変化・診断法/動物における知能の進化/ヒトの知能/エキスパートの知能/人工知能

第10章 発達・教育=無藤隆・内田伸子編

遺伝と環境/ピアジェの理論とその発展/発達の社会文化論/発達病理学/発達検査法/新生児の行動/新生児の行動/乳児期の気質/素朴理論の獲得/象徴機能/物語と自己中心的独語/物語スキーマ/音韻意識/短期記憶の発達/心の理論/仲間関係/親の養育態度と親子の相互作用/生理的早産/新生児模倣/物体の永続性/社会的参照行動の獲得/アタッチメントの発達/情動の調整と発達/

第11章 社会・産業・組織=安藤清志・角山剛編
第12章 臨床・障害=坂野雄二・東條吉邦・谷口清編
第13章 犯罪・非行・異常=横田正夫・藤岡淳子・丹野義彦編
第14章 方法・数理・統計=繁桝算男編