学習心理学 科目終了試験設題(1)
学習心理学 科目終了試験設題(1)
「汎化と弁別について」
※三十路が老化する脳を奮い立たせ、最期の力を振り絞って書いた瀕死まとめなので 、間違いがあったらごめんね((((∪ ´ω` ))))
<内容の構成>
古典的条件づけとオペラント条件づけ、それぞれの汎化と弁別についてまとめた。
<内容>
★古典的条件づけの場合
代表的な実験はパブロフの犬。犬にメトロノームの音を聞かせた後にえさを与えることを繰り返すと、そのうち犬はメトロノームの音がしなくても唾液を出すようになる。この反応を「条件反射」という。また、このときのメトロノームの音を「条件刺激」、もともとエサを食べると気に唾液を分泌することを「無条件反応」、メトロノームの音を聞いて唾液を出すことを「条件反応」とよぶ。
<用語の整理>
- 最初に犬に聞かせる音 :条件刺激
- ここでえさを与えること :無条件刺激
- 唾液 :無条件反応
- 音・えさで唾液を出すようになること:条件反応
<古典的条件づけの「汎化」とは>
条件反応は条件刺激によって誘発されるが、条件刺激が類似していれば、似たような他の刺激でも条件反応が誘発されることを「汎化」という。
<古典的条件づけでの汎化の例>
古典的条件づけで、1分間90拍の音じで条件づけをされた犬が、1分間80拍の音でも同じように唾液を出すこと
※用語:汎化勾配
汎化で誘発される条件反応の量や大きさは、用いられた新しい刺激と、もとの条件刺激がよく似ていれば条件反応の大きさも高くなり、類似度が低くなるにつれ条件反応も弱くなる。たとえば上記のように1分間90拍で条件づけられた犬が、80拍では同程度の唾液を出すが、70拍では唾液の量が少ないようなことである。
<古典的条件づけでの「弁別」とは>
2つ以上の刺激に対し、違った反応をすること。汎化がみられた後、無条件刺激を定時せずに類似した刺激のみを定時することを繰り返すと、学習された条件反応が消去されて弁別が起きる。弁別もまた条件づけによる学習のひとつである。
<古典的条件づけでの弁別の例>
1分間90拍のときはエサを提示し、70拍のときはエサを提示しないという操作を交互に行うと、90拍と70拍を弁別し、70拍のときは条件反射が起こらなくなる。
★オペラント条件づけの場合
オペラント条件づけはスキナーにより定式化された条件づけで、オペラント行動が自発されたその直後の環境の変化に応じて、その行動の頻度が変化することをいう。古典的条件づけとの差違は、古典的条件づけが反応を誘発する生得的な刺激があるのに対し、オペラント条件づけは自発する行動のみがある点である。
この条件づけにおいては、たとえばスキナーが使ったスキナー箱など、オペラント行動が起こる契機となる弁別刺激が必要である。
<オペラント行動での弁別>
ある弁別刺激がある場合のみある反応が高頻度で自発され、別の刺激では反応がほとんど起きないこと。
<オペラント行動での弁別の例>
声を上げると母親が近づいてきてあやしてくれるのを知っている赤ちゃんは、母親が近づいたときに声をあげて注意を引くが、ネコが近づいても声を上げない。
<オペラント行動での汎化>
弁別刺激以外の下で、その反応の自発が確認されること。
<オペラント行動での汎化の例>
母親が近づくと赤ちゃんは声をあげて注意を引くが、父親が近づいても声をあげる。
★汎化・弁別は子どものしつけでも使われる概念である。
★役立った参考書
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